そこにはいつも君がいた



今日は一日がすごく長く感じた。多分ずっと、白斗のことで考え込んでたからだろう。


私は家の鍵を開け、中へ入って、リビングへ行った。


そこには、仕事にいるはずのお母さんがいた。


・・・・あ。



私はお母さんとの気まずい関係のことを、お母さんの顔を見るまで、すっかり忘れていた。それほど白斗のことで悩んでたのだろうか。


お母さんは私を見て、「おかえり。」と言った。

私は目をそらして、うん、と小さく呟いた。

「今朝は早かったね。学校で用事でもあったの?」お母さんは言った。なんとなくこの気まずい空気を晴らそうとしている感じが伝わってきた。

「うん、まあね。」私はまだ目をそらしながら、素っ気無く答えた。


「今日は体調悪かったから仕事休ませてもらったの。明日からちゃんと行くから、安心して。」


体調悪い?

それは、私のせい・・・?

また、昨日の私が言った言葉の罪悪感がずっしりと帰ってきた。



素直に謝ればいい。お母さんだったら許してくれるはず。

だけど、どうしても謝罪の言葉が口から出てこない。

私は、自分の未熟さとバカバカしいプライドを心から憎んだ。



私は、まだ話をしていたお母さんを無視して自分の部屋へと向かった。



ドアを閉めて、私はお母さんにばれないよう、我慢していた涙を静かに流した。