次の日の朝は珍しく早く起きた。昨日、帰り道にやりたいって思ってたことだけれど、心は全然満足してない。
私は静かに着替え、顔を洗い、朝ごはんを食べて、歯を磨いたらすぐに家を出た。見事に、家を出る時間がいつもより30分も早かった。
これはもちろん、お母さんと顔を合わさないためだ。
あの後、お母さんはなにも言わなかった。しばらくしたら寝室に入る音が聞こえて、その後は私に眠気が襲ってきて、よく覚えていない。
だけど、微かに、壁越しに泣き声が聞こえた気がした。
本当は、すぐにでも謝りたかった。だけど、私は素直ではない。昨日の夜、すぐに謝らなかったおかげで、完全に謝るタイミングを逃してしまった。
今更顔を合わせても、気まずいだけだ。
私は自分の子供っぽさに呆れながらも、やっぱり言わせたのはお母さんだ、と、またもお母さんへの怒りが増してゆく。
心の中でどんどん、意心地悪さが溜まってゆく中、私は肌寒い朝の通学路を歩いた。

