そこにはいつも君がいた



集まったメンバーは、私、美優、恵子、夏実を入れたクラスの女子十二人だった。なんでみんなそんなに夜の学校へ行きたがるのかが分からなかったが、私たちはゆっくりと裏門へと向かった。裏門は警備がゆるくて、外からでも鍵を開けることができるからだ。


「裏門って結構遠いんだね。」美優が言った。美優は毎日、クラスの誰よりも早く登校する。遅刻の常習犯の私と違って、裏門を通ったことがないのだ。

「うん、そうだよ。遠いよ。」私は返した。



「どう?開けれそう?」

夏実が門の隙間から手を通して、鍵を開けようとしていた。

「ちょっと待って・・・あ、できた!」門は開き、不気味な音をしながら動いた。

みんなは小さな歓声をあげ、次々と門の中に入っていった。


顔に笑みを浮かべてなかったのは、私だけだった。



私はゴクリと唾を飲み、恐る恐ると門を通った。