そこにはいつも君がいた



集合は九時に学校前だ。私は機嫌の悪いお母さんにばれないよう、そっと家を抜け出して学校へと向かった。

ちなみに言うと、あかねは来ないみたいだ。彼女はそういうのへの興味が欠片もない。といっても、私もこういうのは嫌いなのに、なんで私は無理やり連れて行かれるのだろう。



学校に着いた頃には、集合の十五分前にもかかわらず、ほとんど全員がすでに揃ってた。


「愛子!遅いよ。」美優が言った。

私はため息を吐いた。「みんなが早いんだよ。気合い入りすぎじゃない?」

「だって夜の学校だよ!?ウキウキしない!?」夏実が言った。私はそれを完全に否定するように、大きくかぶりを振った。

「やだよ。気味悪いじゃん。」みんなには言わないが、実は私はもう鳥肌がじわじわと立っていた。


美優が言った。「ま、来たからにはしょうがない!行こう!」

最後の人が来たところで、私たちは校内へと出発した。