私は三時調度に店を出て、幼稚園へと向かった。裏口で、奥さんは私を見送ってくれた。
着くと、私は幼稚園の園舎の中に入った。
いつもなら、私が入ってきた途端に駆け寄ってくる紅葉だけど、今日は私がドアを通っても彼女は姿を現さなかった。
私はそこにいた子供たちの顔を見渡したが、いくら探しても、紅葉の顔は見当たらない。
私は近くの先生を呼び止めた。
「あの・・・紅葉はどこですか?」
彼女は不思議そうな顔をして、「え?紅葉ちゃん、いないですか?」と言った。
私は答えた。「はい、いません。」
「ちょっと聞いてきますね。」
彼女は違う先生の元へ行って、その人に声をかけた。そして、少し話をしたら、彼女は私の元に戻ってきた。
「紅葉ちゃん、もうおかえりになったようですよ。」
「え!?」
でも、私は迎えになんて行っていない。一体どういうこと・・・?
「十五分ほど前に、お父様がお迎えに来たようで・・・。」
白斗が?
「・・・それは間違い無いんですか?」私は一応、もう一回聞いた。
「はい、確かにお父様だとおっしゃったようで・・・。」
でも白斗は今仕事に行っているはずなのに・・・・。
意味がさっぱり分からなかった。
「・・・ありがとうございます。」
私はそう言って、早足で家に向かった。

