「そうだ、愛子。入学式の後、屋上に来て。」
「え?なんで?」
「いいから、絶対来て!」彼は真剣な目で私を見た。
私は戸惑いながらも、「わ、分かった・・・。」と答えた。
私たちはそこで別れ、自分たちの学年の廊下へと向かった。
あかねとは、今年も同じクラスだった。
教室に行くと、あかねは私を待っていた。
「愛子、おはよ。」
「おはよ〜!今年も一緒だね!」
「うん。それよりもさ、」あかねは相変わらずだ。「あんた、大変だね。」
「へ?なにが?」
「宮崎くん。もう彼のこと話してる人いるよ。」
「嘘でしょ!?」
あかねは頷いた。「愛子と一緒にすごいイケメンの人がいたって。」
「あちゃー・・・。」早い。いくらなんでも、早すぎる。
「気をつけなよ。特に、違う学年なんだから。」
「それはあかねだってそうじゃん。」
「いや、宮崎くんはわけが違うから。」
私は、そんなにイケメンな人と両思いになれたのか。正直、彼自身はあんな性格だし、あまり実感がない。
「でもなー、気をつけろって言われても・・・付き合ってないし・・・。」
「は?」あかねは怖いぐらいの硬い目で私を見た。「・・・まだ言われてないの?」
「う、うん・・・。」
「・・・そっか。」彼女は急に静かになった。「・・・でも大丈夫だよ。両思いなんでしょ?」
「・・・多分。」
白斗は未だ、私にはっきりと好意を示す言葉を言ってくれていない。私の中の不安は日に日に増してゆく。
「もっと自信持ちなよ。ね?」
あかねは私を励ました。

