そこにはいつも君がいた



「ねぇ、これで全部?」

「うん、多分。行こっか。」


私たちは土曜日に学校に来て、白斗の荷物を持ち帰る作業に取り掛かっていた。


「いやー、本当に助かったよ。ありがとう、手伝ってくれて。」

私たちは階段を下りながら話した。

「それはいいけどさ、よく来る時に一人でこんなに持って来れたよね。」

白斗の荷物は、二人係でも精一杯な量だった。

「あはは!気合だよ、気合!」彼は笑って言った。


廊下で、担任の有村先生にばったり会ってしまった。

「おー、村上。どうしたんだ、その荷物。キャンプでも行くのか?」

そう思われても無理はない。白斗の荷物には、寝袋や大量の服が含まれている。

白斗は私の背後に隠れて、先生から顔を背けた。制服を着ているけど、実際彼はこの学校の生徒ではない。先生にそれがばれたら一大事だ。

「えーっと、その、ぶ、部活!そう、部活の持ち物で・・・はい。」

自分でも、嘘の下手さに呆れる。

後ろで白斗が吹くのが聞こえた。私は黙って彼のすねを蹴った。背後から小さなうめき声がした。

「部活?村上帰宅部じゃなかったっけ?」

「さ、最近入ったんですよ〜・・・・はは。」

一瞬疑わしい目で見られてビクッとしたが、「そっか、頑張れよ。」と言って先生は私たちの隣を通った。


私はため息をついた。白斗はまだ笑ってる。

「・・・私、新しい部活に入らなきゃいけないじゃん。」

「・・・くく・・・あははは!」彼は大声で笑った。

「うるさい!もう、行くよ。」



「あ、村上!」

後ろから有村先生に呼ばれる声がした。

私は固まった。そして、恐る恐る振り向いて、「・・・はい、なんでしょう・・・?」と聞いた。

「授業はちゃんと出るんだぞ!分かったか?」

白斗はそれに、笑いを止めた。彼は私を見た。


私は先生に微笑んで、「大丈夫ですよ、もうさぼりませんから。」と答えた。