そこにはいつも君がいた



その後、私は鞄を取りに教室に戻った。途中で、逃げ出した授業の先生にばったり会って、こっぴどく叱られてしまった。そして、学校を出て私はゆっくりと家への道を進んだ。

家に着いた頃には、すっかり空は色を変えていて、日も沈もうとしていた。



「・・・ただいま。」私は入った玄関のドアを閉めながら言った。

お母さんがリビングから出てきた。「おかえり。」お母さんは私の制服を見て驚いた。「愛子、どうしたの・・・!?」


「・・・え?何が?」私は自分の制服を見た。「うわ!!」


私の制服はどろや汚れで真っ黒だった。道で倒れ落ちたり、小さな路地で普通に座り込んだりしていたからだろう。

「ごめん、気づかなかった。」

お母さんはため息をついた。「まあ、今日が金曜日で良かったけど。後で洗濯出してね。」

「はーい。」





お風呂から上がって、私は部屋でぼーっとしていた。

今頃、白斗はどうしているだろう。ちゃんとお父さんとお母さんと話しができたかな。ていうか、そもそも家に入れたのかな?もし、追い出されて家の外で野宿していたら・・・!

私は頭の中を整理するために、かぶりを振った。だめだ、考えることが全部ネガティブになってしまう。

私は窓に近づいて、それをゆっくりと開けた。町の夜空は、相変わらず真っ黒で、星が見当たらない。



「・・・あ。」


遥か遠く、微かに輝く星が一つ、見えた。とても小さな星。でも、黒い空の中では、まるでとても大きな宝石のように見えた。


私は小さな声で呟いた。

「・・・どうか、白斗が笑顔で帰ってきますように。」