私は学校への道を、駆け足で進んだ。
その日の朝も、お母さんと喧嘩をして、おかげで遅刻しそうだった。
最近は、これが毎日のように起こる。お母さんに怒鳴りながら家を出て、ダッシュで登校。
その日は特に、すっきりしない曇った天気が私の機嫌を更に悪くした。私はため息をついて、走り続けた。
学校に近づくと、学校の先生が門を閉めようとしているのが見えた。
私は更にスピードを上げ、校門へと向かった。
先生が私に気付いた。一瞬、私のために門を開けてくれるのではないか、という希望があったが、考えが甘かった。
先生は私を見て笑ったが、目は笑ってなかった。
ガシャン、と、勢いよく門を閉め、彼は校舎の中へと消えていった。
やはり、今日はついていない。

