高校2年の4月。
あたしは、パパと2人で緑の多い田舎から
高級ビルが並ぶ都会へ引っ越してきた。
道路のすぐそばだから車やら煙草やらですごく空気が悪い。
でも新しいスタートに新しい場所が必要だった。
あたしにとっても、パパにとっても。

「今日から学校だろう。頑張ってな。友達ができるといいが。」

あたしもそこはかなり心配なところだけど、

「大丈夫!パパも田舎の学校だったから慣れるの大変そう。」

パパは高校で体育の教師をしてる。
主に水泳が得意。あたしも水泳は大好き!
だから新しい学校も野外プールがある学校にした。

「パパのことはいい(笑)それよりお前が心配だ。まあ俺の娘だから大丈夫だろうがな(笑)」

「はいはい~」

パパとの何気ない会話。
こうやって楽しく話すのは久しぶり。
少し前までは笑顔が消えていたから。
そう、
もうわかると思うけどあたしにはママがいない。
最近いなくなってしまった。
理由は、、
今は言えない、、。

「頑張れよ!俺の自慢の娘!」

そう言ってパパはあたしのせっかく整えたショートヘアをくしゃくしゃってしてきた。

「パパもね~」

これからあたしたちの新たな生活がはじまる。