少し冷たい風が頬をかする

綺麗な星たちが沢山光ってる

私達、幼馴染4人で学校の屋上に集まっている

私たちは天文部なのです

といっても愛好会のようなもので部員は私たち4人だけ

部長であり、サッカー部と掛け持ちしている海賀埼賢斗

サッカー部と掛け持ちしている佐神涼介

陸上部と掛け持ちしている宮之琴羽

そして私、姫乃咲桜

みんな他の部活と掛け持ちしているから毎晩夜になるとこうやって集まり天体観測

今日は、年に一度の流れ星が沢山みられる日

「賢斗~、あとどのくらいではじまる?」

望遠鏡を覗き込む賢斗に声をかける琴羽

「ん~、あと30分くらい」

琴羽は気のない返事をするとその場に寝転び大の字になる

「気持ち~」

「琴羽、もっと女の子らしくせろよな

他の奴が見たら間違いなく引くぞ」

苦笑しながらつっこむ涼介

「うるさいな~もう

どうせ私は女子力ゼロの男ですよ~だ

私のこと女子だなんて思うやつなんてひとりもいないし」

「あれ?

この前ラブレターもらってたの誰だったけな~」

私は、琴羽の顔を覗き込む

みるみるうちに顔がりんごのように赤く染まる

「まじで?」

「しっ、知らない」

「琴羽顔赤い~」

「咲桜うるさい~」

そう言って立つとフェンスにうっかかりそっぽをむく

ちょっとやりすぎたかな~

琴羽はこうみえてすごくもてる

スタイルいいし、しっかりしてるし美人だもん

それに何よりも照れたり、笑う顔がとてつもなく可愛い

「そういや、咲桜はどうなの?」

琴羽はいたずらっぽく笑い私の横に座る

「そういや、聞いた事ねえな」

涼介と賢斗も近くの椅子に座る

「わ、私?

どうって…」

「好きな人いないの?」

涼介がこっちをむいて微笑む

「……いないよっ

涼介は?」

反射的に涼介に聞いてしまう…

「俺?」

少しびっくりしつつも答える

「いるよ」

「だれ~?」

琴羽は探りにすかさずはいる

「穂波友愛」

名前を聞いて聞いた事を後悔してしまう

だって私の好きな人は、もぎれもなく涼介だったから

しかも友愛は私のクラスメイトであり親友の一人だった

「友愛、すっごくいい子だもんね

優しいし、素直だし頑張り屋さんだし」

「そういや、咲桜の親友だっけ?」

琴羽は少し微笑み私の背中をさする

もしかしたら琴羽は知ってるのかも知れない

「そうだよ~

自慢の親友」

賢斗は、いいことを思いついたとでも言うように口を開く

「それなら涼介恋愛相談にでも咲桜にのってもらえば?」

「それはっ…」

琴羽がなにか言おうとしたけどとっさに答えていた

「いいよっ、いつでも相談にのるよ」

「いいのか?」

琴羽は驚いたように目を見つめる

「うん、こういう時こそお互いさまだもん」

「ありがとな

なんかあったら俺も相談のるから」

「あ、流れ星」

賢斗の言葉が合図をするように沢山の星がふっていた