やがておばあさんが店の奥に消えると、レイはゆっくり店内を見てまわった。


おばあさん1人でやっているのか?
かなり繁盛しているようだが。


それにしても、商品はみな質がいいものばかりだな。
これから城下町に出る時はこの店で服を調達するか…


そんなことを考えていると、おばあさんが奥から服を抱えて戻ってきた。


「似合いそうなものばかりで私には決めきれませんので、好きなものをお選びください。


街民たちのものとデザインは似ていますが、こちらはあまり上質すぎないシルクを使っております。


普段着てらっしゃるものよりも断然質は落ちますが、この方が街に馴染みます。目立ちたくないという騎士様には合うかと。」