その言葉を聞いた王妃が、急に目を輝かせた。


「それなら、私にいい考えがあるわ!」


「いい考え?母上、それはなんですか?」


ヴォルクは怪訝そうな顔で王妃をみつめた。


「婚約者探し、なんてどーかしら?いい考えだと思わない?ふふっ」


「婚約者探し?!母上、急に何を!」


あまりの衝撃に、ヴォルクは頭を打たれた様な感覚に陥った。


すると、王も王妃の意見に賛同するのか話を続けた。


「いい考えじゃないか。お前も成人になったんだ。今まではこちらに求婚してくるものしかいなかったが、今回のパーティでは、お前が選べばいいだろう。」