「っん…ふあぁ〜。」


…あれ?もしかして私寝ちゃってた?


心愛は思い出したように、急いで空を見上げた。


「まだ雨降ってなくて良かった〜。
そろそろ帰らなくちゃ。」


と、腰を上げかけたその時、ふと視線を感じた。
横を見てみると、1匹の狼がすぐ真横に座っていた。


「きゃあっ!」


心愛は、驚いて尻もちをついてしまった上に、腰を抜かしてしまったようだ。
力がはいらず動けなくなってしまった。


「やっ、来ないで!」