桜が咲き、新しい生活が始まる
この季節...。
俺はこの季節が苦手だ。



「葵ー!桜が綺麗だよ?
一緒に遊ぼう。」
まだ早朝だというのに、近所の事も考えず大声で叫んでいるのは華月 沙織。
現在中学三年で受験を控えている
俺の幼馴染み。
「お前、近所の事も考えろよ。
てか勉強どうしたんだ?おい。」
少し強めに言放つ。
でないと沙織は行動しようとしない。
「そーいう葵こそ勉強したのー?」
何故コイツはあたりまえの事を
聞くのだろう、そう思いながら返事する。
「したに決まってるだろう?
お前とは違う」
「は、はぁ!?
僕だってちゃんとやるよ!」
などとぬかしているが、今迄きちんと勉強した事など1度も無い。