小学校に通っていた時、私は引っ越した。よくある、両親の仕事の都合。
小学校5年生だった私は、残り僅かの小学校生活を惜しみながらも、満喫している最中だった。


「あ、ゆーちゃん!」
「あ、みなとくん!」



近所に住んでた幼馴染みのみなと君とは、お互いの親が知り合いのためよく行き来してたっけ。



「もうすぐおひっこし、するんだよね?」



私の部屋で遊んでいる時、みなと君が言い出した。そんな話、私はしたっけ。あ、お母さんが言ったのかな。



「そうだよー。けど、また帰ってくるよ!」
「ほんとう?」