最近一人のクラスメイトがやたらと話しかけてくる

ほとんどヘッドフォンで聞こえないふりをしているが、にこにこと話続ける

名前は槙宮 奏

いわゆるクラスの人気者

なぜそんな人が私にかかわるのか、私は不思議で仕方なかった

ある日の放課後、一人教室に残り日誌を書いていると、槙宮が教室にやって来た

「ねぇねぇなんでいつもヘッドフォンつけてるの?」

そういって私の右隣に座った

「・・・」

無視をしていると突然、ヘッドフォンが外された

「あーやっぱり。曲もなにも聞いてないじゃん。聞こえてたんでしょ?」

「か、、かえして」

「じゃあなんでか教えてよ。」

「そんなの音が聞きたくないからに決まってんじゃん。音なんて聞いてもろくなことがないんだよっ」

「・・・そうか」

急にしおらしくなって彼は呟いた

その時、彼の目が揺らいだのは気のせいだろうか・・・

「あ、わり返すわ。でもいい音だってあること忘れるなよ!」

そう言って彼は風のように消えていった

一人ポツンと教室に残されて

『何、あいつに感情的になってんだろ。』

鞄をもって家へと帰っていった。