生まれて16年。

本気で好きになった男の子は3人。



1人目は小学4年生。

すっごい好きだった。

一緒にいるといつも笑ってた。


顔はクリームパン。



2人目は小学6年生のとき。

口下手なわたしはそれでも彼と話がしたかった

だから独り言みたいに

「おなかすいたなぁ」

って言ってみた。

そしたら彼も

『今日の給食なんだろ』

って返してくれた。

彼が口下手なことは知っていた。

でも、

わたしの言葉1つ1つに反応してくれた。

独り言みたいに反応してくれた。

だからわたしも独り言みたいに反応する。

「今日の給食はパンだったかな」

って。

その子、

サッカーが好きでゴールキーパーをやってた。

中学2年生まで忘れられなくって、

サッカー部に入った彼を

バレー部のわたしは毎日、

バレーコートから眺めていた。

それだけで幸せだった。


顔は蜂蜜パン。



3人目は中学3年生のとき。

背が高くて日焼けをしていて、The男子!!

って感じの子。

そのくせ、笑顔はとことんかわいい。

ずるかった。

クラスのどこにいてもすぐに見つけちゃうくら

い好きだった。

同じクラスで毎日会える。

しかも、

2ヶ月間隣の席だったこともある。

この上ないくらい充実していた。

けど、同時に辛かった。

どこにいても彼が目にはいるから、

一緒に仲よさそうに話している女の子も目には

いった。

付き合えたらなって思っちゃった。

そのとき、はじめて

辛い恋と欲張りだった自分を知ったんだ。


顔はカレーパン。



なにも始まらないまま、

わたしたちは中学を卒業した。



そして、今、

それそれの違う高校に通ってる。