「涼介は?」



「俺はS高だよ。」



「あ〜ずっと行きたがってたもんね!」



涼介は小学生の頃からS高に行くのが夢だって言ってた。



「おう!この前監督にサッカー推薦の話が来てるって教えてもらった。」



「え!すごいじゃん!おめでとう!」



この時自分のことのように嬉しかったのを覚えてる。



大好きな涼介が大好きなサッカーで推薦をもらえて高校に通えるなんてこんな嬉しいことはないよ。



涼介から進路の話を聞いたこの日から私は家でも自分の将来について考えるようになった。



私のなりたいものってなんだろう。



したいことってなんだろう。