「じゃあ莉音には特別に教えるね!...隣のクラスの麻生泰晴。ほらっあの青いゼッケンの9番!」



春華はサッカーコートを指差した。



「へぇ〜あの人が春華の...」



「ちょ、莉音ニヤニヤしすぎだから!内緒にしてよ!」



「当たり前じゃん!頑張ってね、超応援してる!」



遠くからしか見えないけど、結構イケメンらしい。



春華の恋。叶うといいな。



「莉音は好きな人いないの?」



私の好きな人.....



そんなの今までもこれからも1人しかいない。
涼介。私はあなたが大好きだった。



「また出来たら言うから待ってて〜」



私はそう言ってごまかした。



まだ言えない。私の中で気持ちに整理がついたらちゃんと春華にも伝えようと思う。