「うーん…」



実行委員からTシャツデザインの用紙をもらったけど、ペンが全く進まない。


どんなデザインにすればいいの…!?



「頭掻きむしって何してんの」


隣で隼人が涼しい顔をしてる。



「だって、どんなデザインしたらいいか分かんないんだもん!」

「気合い入りそうなやつ」

「だからそれどんなのよ!」



クラスカラーは赤だから、赤いTシャツのデザイン。


どんなデザインがいいのかな?



「じゃあ誰かに聞けばいいだろ」

「えっ、でも…」

「あ、あいつ実行委員だろ?名前なんだっけ」

「ん?ああ、栗田さん?」

「栗田ー!!!」





隼人がクラス中に聞こえるような声で呼ぶ。


友達としゃべってた実行委員の栗田さんがビクッとして振り向いた。



「あ…どうかした?」


栗田さんがビクビクしながらこっちに来る。


…隼人を怖がってる。



「Tシャツデザインって、どんなのがいいの?」

「え?」


栗田さんが私の方を見た。



私は思わずビクッとする。



ごめんなさい、まだ真っ白…!