ピピピピピ…。


目覚まし時計の音で目が覚める。



はー、今日も一日が始まっちゃった。


学校行くのやだなあ。



二度寝しちゃおうかな…



ふと、昨日のことを思い出す。


そうだ、幼なじみの隼人が戻ってきたんだった。


しかも、昔とは全然違う姿で。



私はバッと起き上がった。


思い出した途端、脈が速くなる。


どうしよう、昔と全然違う隼人に、どう接したらいいの!?



昔だったら泣き虫な隼人を私が引っ張ってってたけど、とてもそんなことできそうにもない。



しかも、今朝迎えに来るって…。



会話続くかな…!?



頭がごちゃごちゃになりながらも、朝ごはんを食べていると、インターホンが鳴った。



「はいはーい…あ、ちょっと待ってねー。凛、隼人くん来たわよ」


インターホンの受話器を持ちながらお母さんが言う。



「え!?もう来たの!?」

「あんたが起きるの遅いのよ。どうせ二度寝したんでしょう?」



…言い返せない。


急いでご飯を食べて、歯磨きして髪を整えた。



「いってきまーす!」


ドアを開けると、隼人が立っていた。



「おはよ」


優しく笑う隼人に、少しドキッとする。



「お、おはよう」



隼人は髪が真っ黒になったけど、相変わらず制服は着崩してるし、耳はキラキラしてる。

今日は青の迷彩のシャツ。



「行くか」

「う、うん」



二人で歩き始めた。