カッコよくなりすぎっ!

「…ごめん」


えっ…


荒川くんに急に抱き寄せられる。



ドキンとした。



背中をポンポンしてくれる。



「俺がこんな時間まで待たせたせいだよな。怖い思いさせて、本当にごめん」


涙は止まらないけど、だんだん気持ちが落ち着いてくる。


優しい手、声。



それに、すっぽかされたなんて疑って、申し訳ない気持ちになった。



「…落ち着いた?」

「…うん」



やっと涙が止まって、ゆっくりと荒川くんから離れた。


なんとなく荒川くんの顔を見る。



気持ちに余裕ができたせいか、荒川くんの髪が気になった。



「荒川くん、なんで髪黒くなってるの…?」


荒川くんが、ああ、と髪をクシャっとした。



「生徒指導室連れてかれて、校則違反だから今すぐ染めろって黒染めさせられた」



あ、だからこんな時間になったのか。


ピアスとか服装は怖いけど、黒髪になるとだいぶイメージ変わるなあ。



…ん?


黒髪になった荒川くんを、改めてじっと見る。



なんだか、見覚えあるような…?



「…思い出した?」


…へ?


「俺のこと、思い出した?」


………?


なんのこと………?



私がぽかんとしてると、荒川くんがため息をつく。



「俺は会った瞬間気づいたのに、お前はなかなか気づいてくれねーから、帰り道話して思い出してもらおうと思ったのに」



???


いまいち理解できない。



「俺だよ。船越(フナコシ)隼人」