「はあ…」


学校の正門前で立ち止まり、朝から深いため息をついた。


今日も長い1日になりそう。


重い足取りで教室に向かった。



「吉永(ヨシナガ)さん、おはよー」

「あっ、おはよう…」


クラスの女の子に声をかけられるも、ビクッとしながら返す。


うつむきながら、廊下側一番端最後列のの席に着いた。



吉永凛、高校一年生。


高校に入学して2ヶ月、未だにクラスに馴染めない。