沈黙が流れる。


空気が重い…っ!



「や、山口県ってどうだった!?食べ物おいしい!?私行ったことなくってさあ…」

「なあ」



ひっ!


荒川くんがじーっと私の顔を見る。



やっぱり機嫌損ねちゃった…!?



「な、なあに?」

「放課後用事ある?」

「…へ?」


いきなり、なんのことだろう。



「な、ないよ」



ひとりぼっちの私は、真っすぐ家に帰る。



「じゃあ一緒に帰るか」


えええええ!?


なんでそーなる!?



「な、なんで…!?」

「?嫌なの??」



嫌なんて言ったら命はない気が…。



「そうじゃないけど、なんでかなーって…あはは」

「…話があるから」



話!?

今じゃなくて、なぜ放課後!?



「あの、話なら今でも…」

「周りに人いると、気が散るから」



まさか、放課後誰もいない所でシメられる…!?



「いいな?」

「…はい」



それ以上何も聞けず、放課後を想像してますます血の気が引いていった。