「白ちゃんどうしたの? 大丈夫?」

彼はあたしがパタリと道路で倒れていたのを見つけてくれた人だった。

それから彼はあたしのことを『白(はく)ちゃん』と呼ぶようになった。

「何さ、有彩色の塊」

「その言い方は酷いよ。 白ちゃん。せめて黒(こく)と呼んでくれ」

こいつもあたしも同じ有彩色の塊。