あたしの名は「無彩 白」という。
ここは、無彩色のセカイなのでこの名前は当然といえば当然なのだ。
だけど『白』という名は今まで使われていない言葉だった。
否、誰も『白』という言葉を使いたくなかったのだ。なんにもない感じで気持ち悪いから。あたしは生まれてきてはいけない子。
何故、あたしを生んだのか誰も教えてくれない。
多分母らしき人と父らしき人が面白がってあたしを構成したに違いない。
だって、あたしは周りと違うから。全て違うから。
目から、髪から、顔から、体から───全て違う。
ここは有彩色はいらないのに。
ここは、無彩色のセカイなのでこの名前は当然といえば当然なのだ。
だけど『白』という名は今まで使われていない言葉だった。
否、誰も『白』という言葉を使いたくなかったのだ。なんにもない感じで気持ち悪いから。あたしは生まれてきてはいけない子。
何故、あたしを生んだのか誰も教えてくれない。
多分母らしき人と父らしき人が面白がってあたしを構成したに違いない。
だって、あたしは周りと違うから。全て違うから。
目から、髪から、顔から、体から───全て違う。
ここは有彩色はいらないのに。


