「…何者なんですかあなたたちは…警察呼びますよ」


ますます怪訝な顔をして不審げになる。


「うちの美容院に来ませんか???」


部屋には入れてもらえないままだけれど、まるで自分の店のように。
さすがの壬言さんも驚く。


「お前が言い出すのはどうかと思うぞ」


「だって、あっ、そうだ。お安くしますので、ぜひ。お兄さんのことも知りたいですし」


「いやむしろ無料にしますので」


壬言さんが手を取ろうと近付いた。けれど、ふっ、と避けると、


「お店、されてるんですか???」


私の手を取って両手で握る。


「えっ??あっ、……はい」


そっちですか!?
と慌てて、赤くなる私。


見た目に反して??やはり女性だった。柔らかく暖かい手だった。