「大変ですっ!!」


「どうしました??」


「猫がっ、いません!!キャリーケースごと」


ぜえぜえと息を切らせながら、店に飛び込んだ。携帯でもよかったが、まだ登録していなかったのだ。


「一足遅かったようですね」


「手は打ってんだろ」


「もちろんです。首輪にGPS付けときました」


涼しい顔で真言さん。


「先言っといてくださいよ~」


目が回りそうだった。


「無駄骨だったな」


鼻で笑う壬言さんを睨む。


「あなたが行けって言ったんでしょう!?」


「番号くらい登録しておけ」


うむむ。まさかこんなに早く必要になるなんて思わなかった。