こんなところで壊し屋発揮とは!?


中を見渡すと、どうやらコンテナタイプのレンタル倉庫のひとつらしい。


段ボールやら雑多なものが雑然と置いてある。その一番奥の隅に寝転がらされていたようだ。


今度は私が後ろ手に、何とかガムテープを剥がした途端、口にした柚希。


「……お姉ちゃん、おしっこ」


言葉にされると唐突に意識がいく。確かに汗もかいているけれど、トイレにも行けていない。


「もうちょっと、我慢できる??っていうか、お姉ちゃんもだけど。ここじゃ嫌でしょう??お漏らし」


大の大人が。
ああ、なんてこったい。


「…………うん」


小さく頷く。


「………ごめんね」


項垂れる。
と、


「何だてめえは!?…うっ!!」


表で声がした。一人が殴られて倒れたような音がした。