柚希が咳き込み始めた。 随分よくなっただろうけれど、まだ安静にしていなくてはいけない。 肌でおでこを探る。 微かに熱を感じた。 「苦しめばいい。あの子も苦しんだ」 「うーっ!!」 柚希を解放してあげて、と身を捩るけれど、 「解放はしない。死んでもいい」 そんな、仮にも、いっときでも白衣を纏った身で、そんなことが言えるなんて!! 愕然とした。 どうすれば。