「この病院にも出るんだと」


「で、出るって、何ですか??」


「そりゃあ、出るったらコレだろう」


胸の前で幽霊のポーズを取る真言さん。


「え"え"っ!?」


「そいつの正体を突き止めて、退治してほしいんだと」


「たた、退治って、それは担当が違うんじゃあ」


「残念だが、それも仕事のうちでな」


「いやあの、私はパス」


「させねえよ」


「み、壬言さん!?」


どこにいたのか、背後から壁にもたれて。
舌打ちすると、


「だから、イチャイチャしてんじゃねえ!!ってんだろうが」


「肩を借りてるだけだがな」


ニヤニヤする真言さん。
ああ、悪魔だ。


「っぽいことも出来たりするんだな、これが」


「れ、霊媒師!?」


「そんな大層なもんでもねえけどな、霊感はバキバキだふたりとも。あちこちに見えるぞ」


「ひいっ!?」