「飯」「風呂」「寝る」


その都度、


「はい」


と返事する。
仕事が終わっても、短い単語で済まされる生活だ。


本当に、結婚前提で付き合っているのだろうか。


確かに昔の人なんて、お見合い写真だけ見て、本人の意思と関係なく結婚させられた。


それでも昔の人の方が末長く仲良く人生を全うする人が多い。
そりゃ長い人生、喧嘩もするだろうし、離婚も考えるだろう。


それが許されない時代ではあったのは大きいけれど。
女性はとくに。


真言さんもいるので同じ部屋に寝ていてもベッドは別でキスもなしだ。


まだアレルギーが完治していないと思われる今、私は何をどうすることもできないし、どうしたらいいのかわからない。


そして触れようともしてくれないのが、やはりそれの証だろう。


それはそれで寂しい。
私は壬言さんのなんだろう。
とは、思い始めていた。


このままでは本当に、真言さんに惹かれてしまう。
落ちてしまう。