と、壬言さんが帰ってきた。


「やっぱりイチャイチャしてんじゃねえか」


「ち!!違いますってば!!」


赤くなって慌てる。
こちらもこじらせると厄介だ。


「あのっ、もし、もしですよ??」


「何だよ」


水撒きのバルブをレジ下の引き出しから出す。


「もし、依頼で彼氏の役してほしいって言われたら、どうします??」


止まった。


「……行ってもいいんなら、行くがな」


ムッとする。


「あ、アレルギーは??」


「出なきゃ問題ないだろ」


じろりと睨むと、バルブを私に渡す。


「うだうだ言ってねえで、暇なら働け。ホントに利子取るぞ」


「……はい、すみません」