「……さっきの人、好みだな」


「え"っ!?」


思わず変な声が出る私。


「失礼」


「はっ…」


赤くなる茉里。
さりげなく手を取る真言さん。


「ああ、大丈夫ですよ。結婚線ははっきり出ています。近々王子様は現れることでしょう」


手相を見て微笑んだ。


「ほっ!!本当ですか!?じゃあ、あなたと結婚したいですっ!!」


必死すぎるだろ。
それでもにこやかに返す。


「残念ですが、僕でも彼でもありません」


あしらいが余裕だ。


「とにかく!!一日も早く結婚したいんです!!」


「…異性とのご縁と言うものは、見た目の良し悪しで決められているものではないんですよ??」


「はあ……」