好きな人の弟を、利用した

「……ハナさんも、とてもいい人…ですよ……」

カウンターを、チラッと横目で見る。

ハナちゃんさんは、鼻唄を歌いながらニコニコと笑っていた。

それはそれは楽しそうで、私もつられて、笑顔になる。

「……そうみたいだね」

……それはそーとして。

くるっと『杉崎弟』に向き直り、

「弟くん。私の事、なにか話してるでしょ?」

と、疑問を投げ掛ける。