「……ストーカー並の愛、上等ですよ。もとより、私から離れる事はしないって、約束しましたから」

自分の胸に、手を当てる。

「……そんな事言って、別れを切り出したの、夏夜さんからじゃないですか……」

今までヘコんでいたクセに、佑くんが正論で反論して来た。

「うっ……確かにそうだけど、あの時は混乱もしてたし、もう、関係をゼロに戻すしかないって思って……。もしそれで別れたとしても、今度は私が佑くんを追いかければ良いだけの話だし……」

「夏夜さん……」

萎れた花が水を与えられてシャキッとする様に、私の言葉で佑くんは気力を取り戻した。


見つめ合っていると、ハナちゃんさんから笑いに似たため息が漏れ、「お互い様ね」と言われた。


「はい!」


私と佑くんが、声を合わせて返事をする。


そんな私達を見て、ハナちゃんさんが声を上げて笑った。




         ━end━