夕飯を食べたら、全部話そうと思う。

許してくれなかったら、何度でも謝る。

それでも許してくれなかったら……。

(ええいっ!その時はその時だ!)

私は腹を括り、『杉崎弟』に「お腹空いたね」と声をかけた。

「あっ……そうですね……早く中に入りましょうか……」

「うん」

『杉崎弟』が、入り口のドアノブに手を伸ばしながら突然、変な事を言い出した。

「……あの」

「ん?なぁに?」

「……ビックリ……しないで下さい…ね……」

「へ?」

訳の分からない事を言って、ドアを開けた。