好きな人の弟を、利用した

会社からハナちゃんさんのお店はそんなに離れてないのに、なんだか疲れた。

残業のダメージはデカイ。


「やっと着いた……」

もう見慣れたチョコレート色の家が目に入り、安堵のため息が漏れる。

少し小走りで近付いて、綺麗に咲き誇っている花達が見えた時、不意にお店のドアが開いて、スーツを着た男女が中から出て来た。



(━━え?)



その男女を見た瞬間、私の身体は凍り付く。

(なんで!?)

その男女は、明らかに佑くんと近藤 和架子だった。