「……もしかして、待っててくれた…の……?」

「……はい」

「こんな時間まで?」

「……はい」

「ずっと?」

「……はい」

モジモジと俯く『杉崎弟』に、胸が締め付けられた。

4時間以上も、待っててくれたのか。

こんな、兄の代わりにキミを利用している女の為に……。

(そんな価値、私にはないのに)

心の中で、自嘲気味に呟く。