好きな人の弟を、利用した

それと同時に、ハナちゃんさんが壁に掛けられた時計に目をやる。

「あらっ、もうこんな時間なのね。大丈夫?一人で危なくない?」

「はい。バスが家の目の前で停まるので、大丈夫です」

「そうなのね。でも、家に入るまで気を付けてね」

「はい、気を付けます。遅くまでごめんなさい。あのおいくらですか?」

お金を取り出そうとしたら、

「いーのいーの、今日はサービス♡」

と、なんとも気前の良い言葉が返って来た。

「え……いや、でも……」

珈琲を3杯も飲んだし、流石に全てタダと言う訳にも行かない。

「良いのよ♡アタシからのお祝い♡」

お祝い……??

「でも、おかわり何杯もしたし……」

「いいのよ♡アタシが勝手に何杯も注いじゃったんだから」

「いや、でも……」