その状態で、しばし沈黙が続く。

「……大丈夫?」

心配そうなハナちゃんさんの声に、おしぼりを目から外し、頷いた。

「はい……すみません、突然……」

「ホント、ビックリしたわよ~」

ハナちゃんさんが、自分の胸に手を当てて小さく息を吐いた。

「すみません……」

ズズッ……と鼻をすすり、頭を下げる。

「で?どうしたの?あんな風に泣き出すなんて、よっぽど切迫詰まった悩み?」

「……………………」

私は、なんと答えて良いか迷って、黙る。