好きな人の弟を、利用した

好きな人に『応援する』なんて言われて、平気で「ありがとう」なんて言えない。

ズキズキと、胸に杭を打たれた様に痛む。

「夏夜ちゃん?」

名前を呼ばれ、ビクッと肩が震えた。


(こんな顔、見られたくない……!)


ギュッ!と目を瞑る。

と、不意に腕を引っ張られ、よろけた。

「わっ!?」


「……昴……なにしてるの……?」


声がして、顔を上げる。

目の前には、広い背中。