「ゆり、どうなのよ、話しかけれた?」



時はお昼。中学からずっと仲のいい
飯田唯(いいだゆい)が、パックのジュースを飲みながら聞いてきた。



「話しかけられないよ。肉食系の皆さんが恐ろしくて。」



はぁ…。とため息をつくのは私
佐野由莉奈(さのゆりな)。
清水くんに一目惚れしたって伝えたら
ニヤニヤしながら応援するよ〜。
って言ってき。
でも、今はとりあえず…



「…お腹すいた。」


「ん、早く食え。」




とは言われたものの、もうお弁当は食べ終わってしまった。チラッと清水くんを
盗み見ると、また肉食…肉に囲まれていた。



「清水くん、モテモテだねやっぱり。
唯、購買でパン買ってくるね!唯もなにかいる?」


「んや、私はいいかな。いってらっしゃい!」




財布を持って教室を出るときに、
またチラッと清水くんをみた。



「っ!」



め、目があってしまった…。
幸せ。