その日から、僕は何かにつけて美島夫婦にからかわれた。

僕がたまに接客に出て、お客さんに微笑めば「ゴロすけくん、プレイボーイねぇ」と祐子さんに言われ、かき氷を削っていると「よ、色男は豪快だな!」なんて豊さんに笑われる。

意味が分からない。
僕は全てにおいて普通に行動しているし、自分で言うのもなんだが僕はやっぱりモヤシだ。


まあ、それでもなんだかみんな楽しそうにしているから別に良いかなと思ってしまう。


僕は三人と過ごす毎日を結構心地よく感じていた。

僕ってこんなにマゾヒストだっけ?と、たまに自分の行く末に不安になったが、
僕は純粋にさつき荘での生活が楽しかったんだ。


特に夕方のあの時間は、僕にとって外せない時間になった。