息が臭い。
顔がデカい。
ピアノ線みたいなヒゲが邪魔くさい。
てか
怖いっ!誰か助けて!
本当に怖いと声も出ない。
「このバケモノ!リカから離れろ!」
湊がふらつきながら起き上がり、私の元へ来ようとしてたら
下っ端の全身黒タイツに捕まりボコられている。
「湊っ!」
「リカ逃げろ!」
ボコられながらも叫ぶ湊。
カピパラから逃れようと頑張るけれど、カピパラの力は強く、私はジワジワとその腕に捕らわれる。
近くのビルの警備員さんが数名やって来たけど、湊と同じく簡単に倒されていた。
カピパラの顔が迫る
喰う気?喰われる私?
そんなの嫌だー!そんな死に方したくない。
必死に抵抗する私の視界に、美音ちゃんが左手の無線機に向かって叫ぶ様子が見えた。
「……地区のスタバ前で怪人が暴れてます。ナビで見て下さい。人質がいますので大至急来て……え?来れない?」
美音ちゃんの顔色が変わる。
来れない?って何?
美音ちゃん、レンジャー呼んでるんでしょ?
「仲間割れ……はい?パープルさんは人妻……で、駆け落ち……で、他の人達はヤル気が落ちた……って怪人いるんですよ!」
怒ってる。
てかパープルさん人妻だったの?
「もういいです。もう誰にも頼りません」
美音ちゃんは「リカちゃん待っててね」って大きな声で言い、高く左手を上げると
上野が
その左手をしっかり握って下に向けさせた。
え?



