5分間ずっと流れ続けるこの音に耐えられず、つい停止ボタンを押した。

「……ふぁぁ…」

あくびをし、何気無く目覚まし時計に目をやると…。

「9時30分ーー!?」

嘘っ…!遅れるよっ…。

おろしたての制服を泡立たしく着ていると。

「おはよう、すずちゃん♪」

のんきなお母さんが入ってきた。

「お母さん!なんで起こしてくれなかったの!?」

「だって頼まれてないもの」

「頼んでないけど……っ!」

「あ、でも、大丈夫よ」

「?何がっ!」

髪をまとめながらお母さんの顔を見れるほど器用ではない。

「学校に遅れますって連絡しといたから♪」

「……え?」