この時、妹が半紙を出した後すぐに2段目の引き出しを閉めてしまっていたのが問題だった。

慌てていたのか、桃花は2段目ではなく3段目、1番下の引き出しを開けたのだ。

ガラッと引き出しを開けた途端、桃花は中を見つめたまま動かなくなった。

黙ってじっと中を見つめたまま、微動だにしない。

「ど、どうした?何だよ…?」

ここでようやく七海達は動けるようになり、2人に駆け寄ろうとした瞬間。

ガンッ!と。

大きな音を立て、桃花が引き出しを閉めた。