「…人に気を使うポジションも、楽じゃないんだよ」

「…ぁ」

「…と言うことで、少し寝かせて」
「エッ⁈あ、ちょっと…」

あろう事か、私の膝を枕に眠ってしまった。


「さ、三枝課長〜」
「…グー」

「…ハヤッ…プッ…クスクス」

ほんの数秒で、寝てしまった三枝課長に驚きはしたが、可笑しくなって笑いが止まらなくなった。

…しかし、この状況で、ご飯は食べにくいな。

んー…ツンツンと頭を指でしてみたが、本当に寝ている。

「…食べよう。…お腹空いたし」

気にせず食べる事にした。

お弁当を食べ終わっても、三枝課長は起きる気配すらなく、腕時計に目をやるが、起こすにはまだ早い。

もうしばらく寝かせてあげよう。ポカポカとして気持ちのいい陽気だ。