cutie honey

…それから、私と三枝課長との距離は、どんどん離れていった。

自分が、ちゃんとしたことを言わなかったのが原因なのは分かってる。

…三枝課長との距離は離れる一方。

それとは対照的なのは、東さんとの距離。

私は、少しずつ離れているのに、東さんはどんどん近く。

これじゃいけない。私が好きなのは、三枝課長だ。

それをはっきり、東さんに伝えなければ。

…とある金曜日。

私は初めて、男の人を自分から誘った。誘ったと言っても、自分の気持ちを伝えるためだけど。

「…嬉しいな。清水さんから誘ってくれるなんて」

満面の笑みでそう言う東さん。

「…いえ…今日は、私の気持ちを伝えようと思って」

「…それなら、とりあえずご飯でも行こう」

「えっちょっ!待ってください」
「待たないよ。俺、お腹ぺこぺこ」


「…」